こんにちは！

イオンモール柏の向かいにございますウィズ歯科クリニック歯科医師の小川です！

ブラキシズムとは別名「歯ぎしり」とも呼ばれる歯と歯が食事をするとき以外に接触している状態を指します。

上下の歯が1日に接触している時間は大体20分程度と呼ばれています。それ以上の時間、歯と歯が接触している状態が続いていると、歯に痛みを生じたり、詰め物や被せ物が取れたりする可能性が高くなります。またお口の外に目を向けると顎関節症や肩こり、片頭痛などのリスクも上がると言われています。

このようにブラキシズムはお口の中に留まらず、全身に対しても影響が生じかねないのですが、一般的にブラキシズムは無意識に行われるため、ご自身では気が付かないことがほとんどです。

今回は歯ぎしりなどの悪習癖のブラキシズムについて詳しくご紹介します。

ブラキシズムは無意識に行っている「歯ぎしり」や「食いしばり」のことを指します。

ブラキシズムは主に3つの種類に分けられます。

・グライディング

「歯ぎしり」ともいわれ、上下の歯を左右にすり合わせてギリギリと音がすることもあります。

無意識に行っていることも多く、家族から指摘されて気がつくことがタイプです。

・クレンチング

上下の歯を強くかみ合わせるくせで「食いしばり」や「咬みしめ」のことです。

寝ている時や起きている時にも無意識に行っていることが多く、自分では噛みしめていることを自覚していないことが多いです。

・タッピング

上下の歯がぶつかってカチカチと音がするくせのことを指します。

歯ぎしりの中では少ないタイプで、グライディングやクレンチングに比べると歯やあごにかかる負担は少ないことが特徴です。

ブラキシズムの原因ははっきりとは解明されていませんが、「歯並びの乱れ」「ストレス」「かみ合わせ不良」などが考えられます。

ストレスがたまると「歯ぎしり」をして発散しているといわれています。

ブラキシズムによる悪影響には次のような症状があります

・歯の摩耗

摩耗とはいわゆる歯が削れてくる状態を指します。歯のかみ合わせの面が削れてくることでかみ合わせのバランスが崩れてきてしまいます。

・知覚過敏

冷たい物でしみる痛みがする知覚過敏ですが、ブラキシズムによって上下の歯がこすり合わせられていると、歯の内部にある歯髄(知覚)が過敏になってきてしまい、少しの刺激によって痛みを生じやすくなってしまいます。

・アブフラクション

歯肉の際にある歯の表面が削れてくる状態のことです。多少削れている程度では症状を感じないことが多いですが、大きく削れてくると前述した知覚過敏を生じやすくなります。

・歯根の破折

歯の神経を取っている歯の場合、歯が枯れ木と同じような状態となり折れやすくなります。

そういった歯の場合は特に歯根の破折の危険性があります。

・歯周病の悪化

ブラキシズムによって食いしばることで歯よりも柔らかい歯肉や歯を支える骨に負担がかかり歯周病が悪化しやすくなります。

・詰め物や被せ物が外れやすくなる

ギリギリと食いしばることで詰め物や被せ物の接着材料の劣化が早まり脱離を起こしやすくなります。

・顎関節症の発症

ブラキシズムにより顎関節やお口の周りの筋肉に負担がかかり、口が開けづらくなったり、顎関節の周囲に走行している神経に影響が出て、肩こりや片頭痛といった症状が出やすくなります。

歯ぎしりに気を気がついたら、自分で治すことは難しいため、歯科医院に相談しましょう。

歯を保護するために「マウスピース」を作製して就寝中に付けていただく方法や筋肉に緊張を和らげるお薬を処方することもあります。

また、あごの負担を軽減する日常生活の指導も行っています。

【まとめ】

歯科医院に来院される時は、歯の痛みやしみるといった症状が多いのですが、虫歯や歯周病だけでなく「歯ぎしり」や「食いしばり」が原因になっていることもあります。

歯ぎしりや食いしばりに気づいたら早めに受診することをおすすめします。

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