【症例】歯根破折により抜歯適応となった歯に対して抜歯即時インプラント埋入術により低侵襲かつ短期間で治療を行った一症例
こんにちは!千葉県柏市イオンモール柏向かいにある、ウィズ歯科クリニックの国際口腔インプラント学会認定医の小川です!
歯根破折により抜歯適応となった歯に対して抜歯即時インプラント埋入術により低侵襲かつ短期間で治療を行った一症例ついて紹介させていただきます。
カウンセリング・診断結果

初診ご来院時の写真
患者様は40歳代男性。右下奥歯を噛み合わせた際の痛みを主訴に来院されました。
患者様によると、数ヶ月前より右下の奥歯に違和感があり、時折噛み合わせた際の痛みも感じていましたが、食事で困ることはなかったために経過をみていました。しかし、数週間前より同部位の違和感より痛みの方を強く感じるようになり、ここ数日は痛みにより右下で噛むことを避けるようになったことから当院に来院されました。
口腔内診査より歯冠部(歯の噛み合わせる部分)に亀裂を認め、一部位に限局して深い歯周ポケットを認めました。レントゲン検査より歯冠部から歯根部にかけて破折線をみとめ、また歯根分岐部(歯の根の股部分)に破折による感染から骨吸収像を認めました。
これより右下の痛みの原因は歯冠歯根破折によるものと診断し、一般的に歯根が縦に割れてしまっている垂直性破折の場合は歯そのものの保存が困難であることから治療法としては抜歯が必要と診断しました。患者様より右下を抜歯することに対して了承を得られたため、次に抜歯後の欠損補綴治療について相談しました。
まず、一般的な欠損補綴治療は両隣の歯を削って被せ物を作製し、欠損部位を橋渡しにするブリッジや両隣の歯に金属のバネを装着し欠損部位を補う部分入れ歯、骨内にチタン製のインプラント体を埋め込み、そのインプラントに土台と被せ物を装着するインプラント治療があります。
それぞれの治療法のメリットデメリットを説明し相談したところ、患者様としてはブリッジのように両隣の歯を削ることなく、かつ固定式で部分入れ歯のように取り外しが必要ないインプラント治療を希望されましたが、患者様の中で、外科手術が2回となる(抜歯およびインプラント埋入手術)こと、また一般的なインプラント治療では抜歯を行ってから3ヶ月程の治癒期間を置き、インプラント体埋入手術を実施。その後2-3ヶ月程のインプラントと骨との結合期間を経て、土台と被せ物の作製を行うことから、治療完了まで7-8ヶ月程かかるため、ブリッジや部分入れ歯治療と比べて治療期間が長いことがネックになっていました。
行ったご提案・治療内容
そこで、今回はインプラント治療法の一つである抜歯即時インプラント埋入術を提案しました。
抜歯即時インプラント埋入術とは、保存不可能となった歯の抜歯を行うと同時にインプラント埋入手術を行う方法です。
メリットとして、外科処置を一度に完結できることや抜歯を行ってから傷口が治癒するまでの期間をスキップできるため治療期間が大幅に短縮できること、また抜歯を行うと傷口が治癒するまでの過程で歯肉や骨が吸収して大きく痩せてしまいますが、抜歯即時埋入術ではインプラントを埋入し、歯根のあった隙間箇所に人工骨を転入することで、歯肉や骨の吸収に抗うことができます。元々歯肉や骨が薄い前歯部ではこの手術法が特に有効となります。
また、この術式で行う際の条件として、骨の中の感染範囲がそれほど進んでいないことや、インプラントを固定できるだけの骨が残存している点が挙げられます。
この患者様の場合CT検査の結果、幸いにも抜歯即時埋入術が行える状態にあったため、
CT画像を元に、インプラントの埋入位置をPC上でデジタルシミュレーションを行い、0.1mm単位でインプラントの位置を調整した後、サージカルガイドの作製を行いました。
サージカルガイド
術当日はサージカルガイドを装着下にドリリングおよびインプラント体の埋入を行いました。良好な初期固定が得られたことを確認した後、隙間に人工骨を転入し、かさぶたの代わりとなるコラーゲン製剤を配置しナイロン性の糸にて縫合しました。
その後、インプラント埋入手術から3ヶ月経過後にインプラントの安定性を数値で診断し、安定していることが確認されたため、アバットメントおよび上部構造物の印象採得を行った後に最終補綴物を装着し治療を完了しました。
術後の経過・現在の様子


インプラント治療後の写真
手術後の痛みは痛み止め服用にてコントロールできる程度であり、歯肉の腫れも患者様曰く「思った程ではなかった」とのことでした。そして、外科処置が一度で済んだことや短期間で治療が完了したことに患者様は大変満足しておられました。
この治療のリスク
・術後2-3日程度は痛みが出る可能性がある(鎮痛剤の服用でコントロール可能)
・抜歯を行うことにより少量の出血および歯肉の腫れを生じる可能性がある
治療期間・費用
治療期間:約4ヶ月
費 用:サージカルガイド ¥55,000
カムログ社製インプラント体 ¥210,000×1
チタンアバットメントメント+ジルコニアセラミッククラウン ¥190,000×1
計 ¥455,000
まとめ
今回は歯根破折により抜歯適応となった歯に対して抜歯即時インプラント埋入術により低侵襲かつ短期間で治療を行った一症例について紹介させていただきました。
インプラント治療は一般的には治療期間が長くなる傾向にありますが、条件次第では今回のような方法が可能です。インプラント治療をご検討されている方は是非、抜歯を行う前に当院にて診断を受けていただくことをお勧めします!
千葉県柏市のウィズ歯科クリニックでは国際口腔インプラント学会(ISOl認定医が三名在籍し、セカンドオピニオンや無料相談も受け付けおります。ご連絡をお待ちしております。
技術・接遇の追求
患者満足度日本一の歯科医院を目指します
『一般歯科』『小児歯科』『口腔外科』『親知らずの抜歯』『矯正歯科』『審美』『歯周病治療』『口臭治療』『入れ歯』『歯の痛み』『無痛治療』『ホワイトニング』『インプラント』『フラップレスインプラント』『セラミック治療』『保育士託児』『相談室でのカウンセリング』『口コミ、評判』『分かりやすい説明』
柏、南柏の歯医者 ウィズ歯科クリニック 柏院
オフィシャルサイト:https://www.with-dc.com/
インプラントサイト:https://www.with-dc.com/implant/
お問合せ電話番号:04-7145-0002

























