柏市の歯医者|ウィズ歯科クリニック 医療法人社団 オハナ会

【症例】GBR法(骨再生誘導法)ステージドアプローチ

柏市・南柏の歯医者、ウィズ歯科クリニックです。  

 

今日は前回に引き続き、インプラント治療時に併用されるGBR法(骨再生誘導法)についてお話させていただきます。

 

インプラント埋入時の骨の状態は、歯が不幸にも抜歯になってしまった際の状態に大きく依存します。

 

例えば中等度から重度の歯周病に罹患してしまっていたり、歯根嚢胞や歯根破折によって感染してしまったりしている場合、大きく骨が吸収してしまっています。

 

そうなると抜歯後に治癒を待っても、理想的な位置にインプラントを埋入する際に、骨のボリュームが足りない事が多いです。

 

水平的なボリュームが足りなければ、インプラントのボディに当たるフィクスチャーが露出してしまいますし、垂直的なボリュームが足りなければ、上顎であれば鼻腔、上顎洞、下顎であれば下歯槽神経など解剖学的な制約を受けるため埋入が不可能になってしまいます。

 

これらの問題を解決するためにインプラント埋入部位に対して、骨の再生、造成を図る治療方法、GBR(Guided Bone Regeneration)を用います。

 

前回はインプラントの初期固定をしっかりと獲得できる骨があったため、インプラント埋入と同時にGBRを行いました。

 

今回は初期固定を獲得するだけの骨が残存していないため、最初に造骨処置・GBR法を行い、数か月後にインプラント埋入を行った、ステージドアプローチと呼ばれる術式で行った症例です。

 

この患者様はブリッジの支台歯となっていた歯が破折し、時間経過とともに感染を起こしていました。

 

さらに欠損していた部位も大幅に骨吸収を起こしていて、写真のようにかなり薄くなってしまっています。

 

 

CTで精査したところ、インプラント埋入に際して固定が取れないと判断し、まずは骨をしっかりと造ることにしました。

 

かなりのボリュームが必要となってくるため、造骨剤とメンブレンだけでは厳しいため、このケースではピンを4本使用しました。

 

 

このピンがテントの支柱の役割を果たしてくれるため、このようなケースでは多用しています。

 

GBR後8か月置き、インプラント埋入処置に入りました。

 

右側はしっかりと造骨剤が固まってきていますが、左側は待時期間中に入れていた義歯が沈下したことでピンが動いてしまい、少しボリュームが落ちてしまいました。

 

しかしインプラント埋入時の初期固定に関しては、まったく問題ないだけのボリュームが出来たので、埋入時に再度GBRを行いました。

 

 

最終補綴後も、造成した骨の経過はしっかりと追っていきます。

 

 

参考に左下5番の歯根破折による抜歯後のGBR症例も載せておきます。

 

数年前にレントゲン、ポケット検査に破折の診断が出ていたのですが、大きな症状がなく、抜歯に踏み切らなかったため感染がかなり進み、骨を大きく失ってしまっていた症例です。

 

こちらもステージドアプローチによって対応しました。

 

 

以上のように骨が無くなってしまっても、これらの手法を用いて骨を再生させることでインプラント治療を可能とします。

 

当院では無料インプラント相談も行っていますので、お気軽にお問い合わせください。

 

 

 

 

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